新たにカメラを買った。

SIGMA fp
主な仕様は以下のとおり

今どきのカメラは円安も影響してボディだけで30万、40万はザラになってしまった。
そんな時代にフルサイズ機がキットレンズ付で約20万で買える。(それでも高い)
その代わりと言っては何だが「ない」ものもたくさんある。
 ✖ 手振れ補正
 ✖ ファインダー
 ✖ メカシャッター
 ✖ ネットワーク接続
 ✖ ホットシュー(後付けパーツ付属)

格安とはいえ、なぜこんな不自由なカメラをわざわざ買ったのか?
今回はそんなお話。

FUJIFILM X-Pro3からLeica Q2に乗り換えて1年半。
いずれやって来る”老害”への対策とレンズ沼回避のため・・・が主な理由だった。

Q2は優等生だ。
ライカと言ってもM型ではなく、現代的でキレッキレの描写だが、いつでも、どこでも、及第点の写真が撮れる。
描いたイメージ通りの写真が撮れるからカメラに文句はないはずだが、どこか今ひとつ釈然としないものがあった。
それは何だろう?

しばらく考え続け、ひととおりのことならできてしまう、及第点の写真が労せず撮れてしまう・・・これが逆にモノ足りなさを生んでいることに気が付いた。

では、X-Pro3を手放したことは間違いだった?
いや、X-Pro3は確かに尖ったカメラだったが、儀式や隠れているものが多いだけで、及第点はとれたのだ。

一方でQ2には物理的にできないこともある。
それは、Q2が単焦点レンズ固定式仕様であるがゆえのこと。
ひとつは28mm以外の焦点距離での撮影。
『Q2は35mm、50mm、75mm相当にクロップ(=デジタルズーム)できるじゃないか!』という声が聞こえてきそうだが、クロップは画面の一部切り取り→拡大に過ぎず、望遠レンズで撮った絵とは明らかに違う。

ふたつ目もレンズの仕様。
望遠レンズで醍醐味が楽しめる「圧縮効果」が望めないこと。
圧縮効果とは、下の写真のように手前の被写体に背景がグッと迫って見えるもので、広角単焦点レンズで撮ることは不可能だ。(写真はネットでの拾いもの)


優等生Q2に覚える(いささか贅沢な)モノ足りなさと物理的にできない撮影。
できないことはできないことときっぱり諦め、できる別の表現をあれこれ工夫して撮影してきたが、やっぱりどこか満たされないものがあり、ココロのスキマを埋める作戦として現れたのがfpだ。

実はX-Pro3の購入を検討していた2020年の春頃、カメラ屋でふっとfpの試し撮りをした際、出てきた写真を見て、ハッ!として鳥肌が立った。
すでに心はX-Pro3に決まっていたので購入には至らなかったが、その後もその時の写真が忘れられなかった。

衝撃の出会いから4年、Q2ができない部分を補う役割としてfpを導入した。
そこにはX-PRO3を手放した矛盾を払拭する魅力があった。

もちろん、Q2に比べれば画素数は半分以下、ファインダーもない。
そして、Q2なら間違いなく、そして普通に撮れる写真が、fpだと3歳児がいたずらでカメラを触ったような写真が出てくる時がある。
点数をつければ30点。落第点である。
しかし、カメラ屋の試し撮りで出てきたようなハッ!とする、点数をつけるなら150点の写真が出てくる時がある。
いつも普通に撮れない、常に優等生でないことが本当に楽しい。
まきりなさん曰く、「画力」が魅力だ(笑)

そして、望遠レンズの醍醐味を味わうため90mmレンズも買った。
SIGMAはボディもレンズも筐体がほぼ金属製で質感が高いが、レンズの精度も高く、絞りリングのクリック感などは病みつきになる。
これが普及版で10万円もしないのだからコスパも抜群だ。

キットレンズの45mmにすっかり満足してしまって、90mmでの本格的な撮影をしていないが、これからが楽しみだ。

なんだか似たようなカメラが揃ったが、お互いができないことを補い合ういい相棒になるだろう。

<参考> 同時に購入したオプション&アクセサリー

◆ 背面液晶保護ガラス
KAKTUS GARASU for SIGMA fp

サイズはピッタリ
視認性も抜群の優れもの

◆ レンズ保護フィルター
WOR プロテクトフィルター

マルミとマップカメラのコラボ商品
黒塗りテキストが目立たずGood!

◆ ハンドグリップ
HG-11

グリップが劇的に向上する必須アイテム
デザインも秀逸

◆ 予備バッテリー
BP-51

バッテリーもちイマイチなfpにこれも必須アイテム
安いので複数購入

◆ ストラップの付け方

お馴染みABITAXのストラップを付属のSTRAP HOLDER SH-11を使って必要な時だけ装着


今回はここまで。
fpで撮った写真はコラムに随時載せていきますのでご参照を。