Astell&KernのDAP、A&norma SR35を手に入れた。

DAP(Digital Audio Player)。
いわゆるWalkmanみたいな、ヤツである。

DAPとの付き合いは長く、カセットテープのWalkmanは1970年代に持っていたし、ここ10数年間はipodを2機愛用してきた。
ipod時代はCDリッピングだった音楽ソースが今や配信の時代で、CD音源よりずっと高音質ときた。
最近、自宅PCを新調して時代の潮流に乗ったところで、その高音質とやらを体験してみたい。そんな理由から今どきの音楽プレーヤーを手に入れようと思った。
まずはその外観を宣材写真から。

詳細なスペックや性能などはメーカーHPをご覧いただくとして、こうしたデジタル・オーディオは国内ではWalkmanのSONYが孤軍奮闘する中、時代の旗手は韓国と中国。Astell&Kernも韓国のメーカーだ。
中国というとイメージ的に品質を疑う向きがいるかもしれないが、ひと昔前の中国ではなく、品質も技術も「最先端」で、デジタル・オーディオ関連の新興メーカーが続々と誕生しては、あっ!と驚くような新製品を市場に投入している。

豊富な選択肢から僕が選ぶ条件は
1 戸外でも楽しめるポケットサイズ
2 「バランス接続」ができる

「バランス接続」については後半で触れるとして、DAPはSONY NW-A300のような”ポータブル”を謳った手のひらサイズのものから、レンガのような据え置き型までさまざま販売されている。
入れ物がレンガサイズであれば、理屈上、中味も充実させることができ、音質も良くなる訳だが、お値段の方もそれなりに跳ね上がる。
逆に手のひらサイズには最小限、最低限の構造でお手頃価格に仕上がるだろう。
僕の場合、気軽に戸外に持ち出せて、しかもできれば良い音で楽しみたいという欲張りなので、価格ドットコムでいくつも候補を並べて比較しながら絞り込んでいった。
コンパクトさ、性能、コスパ・・・最後まで残ったのが重さ184gで自分のスマホよりコンパクトなSR35だった。
下の写真は大きさ比べ。


SR35はアンプとしてスマホの音楽を聴けたり、色々な音楽の楽しみ方ができるが、代表的な音楽ソースと言えば、まずはCDリッピングだ。

取り込んだCDジャケットがCDケースに入れられたようなインターフェースで表示され、スワイプして聴きたいアルバムを選ぶ。
CDジャケットがズラリと並ぶインターフェースは、往年の名機ipod ClassicのCover Flowを彷彿とさせる。
ちなみに乗っているOSは”Androidをベース”に独自開発したものだそうで、サクサクと動いて快適!とは言い難く、始終もっさりしている(笑)
まあ、Androidだと余計なアプリもインストールできて、ついでにノイズも拾っちゃうから、これでいいのかな?(と自分に言い聞かせている)

そして、メインとなる音楽ソース、サブスクのハイレゾ音源を聴く。

僕の使い方は、ストリーミングではなく、予め1TBのmicroSDにハイレゾ形式でダウンロードしておき、ローカルで聴くスタイル。
サブスクはAmazon MusicとApple Musicを両方試し、利用料は若干高いが使い勝手がよく、聴きたい曲やアルバムが多かったApple Musicを選んだ。

さて、ここで冒頭で触れた「バランス接続」について。
SR35の出力端子には、3.5mm、4.4mm、2.5mmの3規格ある。(ワイヤレスイヤホンとBluetooth接続できるが、ここでは当然ながら有線イヤホンでのお話し。)

3.5mmはスマホやPC、テレビ、ラジオなど身近にある端子で、対するイヤホン(ヘッドホン)も3.5mmのいわゆるミニプラグが標準的に採用されており、バランス接続に対して「アンバランス接続」という。

一方、4.4mm、2.5mmはバランス・オーディオといい、それぞれに対応するイヤホンを接続(バランス接続)する。
4.4mmが主流の規格で、2.5mmは中国で流行っている。

アンバランスとバランスの違いは、簡単に言えば「音声信号の流れ方」。
イヤホンには左と右があるが、バランス接続の場合、左の信号(プラスとマイナス)と右の信号(プラスとマイナス)で計4本流れており、それぞれが別々に仕事をすることで、音場の広がりや立体感、定位(ボーカルや楽器の位置や距離感)がより鮮明に聴き分けられる等の効果がある。
一方、アンバランス接続の場合、プラス信号は左右別々の2本だが、マイナス信号は1本に左右両方の信号が流れるので、信号が混ざり合う現象(クロストーク)が起こる。

この仕組みの違いから、「バランス接続の方が音がよい」と思われがちだが、アンバランス接続でも定位や音場の広がりを十分再現できる機器やセッティングもあるし、アンバランス接続の音の凝縮感が好きな人もいるので、一概にどちらが優れているということは言えない(と僕は思う)。
僕も音質が劇的に変わることを望んでいるわけではなく、「どれだけ変化するかを試したい」という程度だ。

10万円超えの、少々値の張る買い物だったが、決して後悔の念はなく、1億曲から聴きたい曲を自由に選べるポケットサイズの高音質オーディオに十分満足している。
ちなみに、10万円と言えどもDAPの世界では性能的には”エントリーモデル”。
そもそも僕のバカ耳では、いい音もそうでない音でも大して聴き比べられないので(笑)、沼にハマる前にここであがり!としたい。

そして、こうした音響機器の開発は、かつては日本が世界をリードしていたが、いまや韓国や中国にその座を奪われてしまっていることが悔しい。
国内では最近、TechnicsやJBLなど老舗のブランドが元気を取り戻しつつある。
韓国、中国と互角に勝負ができるような素晴らしい製品の登場を期待している。

では、今回はここまで。
最後にガジェット好きな方へ、SR35の絵をいくつか並べておく。