かつて、レッド・ツェッペリン(以下、Zep)が発売した「In Through the Out Door」なる世紀の駄作が予想通り世界中で酷評され、追い打ちをかけるようにジョン・ボーナムの死、そしてZep解散と悲報が続き、当時多感な高校生でZepファンであった僕は、ずいぶんと肩身が狭く、淋しい想いをしていた。

その2年後、解散したはずのZepがラスト・アルバムとして「CODA」を発表、手のひらを反すように世界中が大絶賛した。
大学受験を控えていた僕は受験勉強そっちのけで「CODA」を聴きまくり、両親から勘当を言い渡される始末だったが、それでも僕は「In Through・・・」以降Zepファンが世間から受けてきた屈辱を晴らすべく、rockin’on編集長渋谷陽一とともに、夕日に向かってこう叫んだ。
「ざまぁみろ!」


さて。
Nikonからヘリテージスタイルで質感に拘ったフルサイズ機「Zf」が発表され、今日から予約が開始された。
ここ数年、Nikonにはガッカリさせられるニュースばかりだったが、もしも今、ライカQ2を持っていなかったら、実機に触らないまま即予約したと思う。
結局、スペックなんてのは二の次でいいんですよ。
Nikonの製作スタッフが本気でカメラを作ったということが何よりも嬉しい。

世界中のニコン・ファンから雄叫びが聞こえてきそうだ。
「ざまぁみろ!」

(長文ご容赦)