子どもの頃、プログラムが変わるたびに母にねだって名古屋市科学館に通い、プラネタリウムを観た。

旧西ドイツ製のツァイスⅣ型投影機は、1962年から2010年まで旧プラネタリウム宇宙の中心でドカッとその巨体を据えていた。
冷たそうで恐ろし気な鉄の塊から、優しく、美しい星空を映し出す、僕にとっては魔法の機械だった。

プラネタリウムの新装とともに投影機も世代交代し、今は展示室で静かに余生を送っている。
そして僕は、時間があればツァイスⅣの下に通い、子どもの頃の思い出にひたっている。


📷 FUJIFILM X-pro3 + XF35mm1.4 R