大空を夢見て

aerial-screw


県営名古屋空港内にある、あいち航空ミュージアムに行ってきた。

イチローの故郷、豊山町にある旧・名古屋空港国際線ターミナルビルを再利用したショッピング・モールと隣接している。



エアポートウォーク名古屋とミュージアムをつなぐ連絡通路に描かれたライト・フライヤー号を眺めつつエントランスへ。
通常の入場料は千円だが、当日は800円、ちょっとウレシイ。
平日の午後。お客さんはごくわずかで、ほぼ貸し切り状態だった。



まずは、ダ・ヴィンチのエアリアル・スクリュー (空気スクリュー)がお出迎え。
彼が現代の飛行機を見たら何と言っただろう。


エントランスは2階にあり、地上階には大型の航空機などが展示されている。
正面はYS-11だが、これはまた後ほど。


エアリアル・スクリューに続き、1/25スケールの「名機百選」精密模型が並ぶ。
お土産に1機ほしいなぁ・・・



ショーケースの中をじっくり鑑賞した後は階下へ。
飛行機好き、メカ好き、金属好きな方、お待たせしました。
まずはEH101から。

EH101
伊アグスタ社と英ウェストランド社が共同開発した大型ヘリコプター。
展示機体は警視庁で使用され、機動性を生かしたパトロールや遭難者の捜索、救助活動に活用し、 三宅島噴火の慰問の際は、上皇陛下がご搭乗された。

あいち航空ミュージアムHP





次はMU-300。

MU-300
三菱重工業と米国現地法人三菱アメリカ・インダストリー社が製造した双発のビジネスジェット機。
愛知県(現三菱重工業(株)小牧南工場)で開発され、昭和53年8月29日名古屋空港で初飛行した。「MU」は「三菱ユーティリティ」の略。
ビーチ・エアクラフト社がMU-300「ダイヤモンド」の販売権(後に製造権も)を買収。ビーチジェット400という名称で、ビーチクラフト自身のモデルとして製造・販売された。
平成6年にホーカー400と名称を変更。全体で700機以上生産された。

あいち航空ミュージアムHP





お次は再登場のMRJ(模型)。
陽の目を見ることなく残念な結果に・・・

MRJ(Mitsubishi SpaceJet)は、三菱航空機の小型旅客機のシリーズ。 2019年6月13日に、それまでの名称であるMRJからの名称変更が発表された。当初計画では2013年に量産初号機が納入される予定であったが再三に渡り延期され、2020年10月以降、事実上の開発凍結状態にある。

Wikipedia





そして、零式艦上戦闘機、いわゆるゼロ戦である。

零式艦上戦闘機
投入された日中戦争から太平洋戦争初期にかけ、3,000 kmの長大な航続距離・20ミリ機銃2門の重武装・優れた運動性能で、米英の戦闘機に対し優勢だったが、大戦中期以降は、アメリカ陸海軍の対零戦戦法の確立、F4UコルセアやF6Fヘルキャットなど新鋭戦闘機の投入で劣勢となるも、後継機烈風の開発が遅れたことにより終戦まで日本海軍航空隊の主力だった。
格闘戦を重視した軽量設計であったが、戦闘爆撃機や特攻機としても使われた。開発元は三菱重工業。三菱に加え中島飛行機でもライセンス生産、総生産数の6割以上は中島製である。
生産数は日本の戦闘機では最多の1万機以上。

Wikipedia



ゼロ戦の傍らには足場が組んであり、コクピットを見ることができる。
こんな粗末な装備の機体にたった一人で乗り込み、戦いに挑み散っていった若い兵隊たちのことを思うと不憫でならない。



ゼロ戦は、日本人が決して目を背けてはならない暗い歴史の語り部だ。
我々は二度とこんな飛行機を作ってはならないし、飛ばすような事態に陥ってはならない。

ちょっと暗い話になってしまったので、博物館ライクな話題をひとつ。
このゼロ戦は実機ではなく、佐賀県は(有)馬場ボディー代表である馬場憲治氏が詳細な図面を基に ジュラルミンで作った、極めて精巧な模型なのだ。
映画「永遠の0(2013年公開)」の撮影にも使用されたとのこと。



展示機の紹介、最後は当時の名古屋空港から試作機が初飛行した国産旅客機YS-11だ。

YS-11
第二次世界大戦後に初めて日本のメーカーとして設立された日本航空機製造が開発した旅客機。日本航空機製造が設計開発、生産管理、品質管理、販売、プロダクトサポートを行い、生産は機体メーカー各社が分担、最終組立は三菱重工業が行った。
三菱重工業小牧工場(現在の小牧南工場)において、試験機1号機がロールアウトし、昭和37年8月30日名古屋空港から初飛行し、成功を収めた。昭和49年、182機(試作機2機を含む)をもって生産終了。
この機体は、昭和40年に航空自衛隊に納入され、VIPの輸送機として使用。昭和天皇も搭乗された。
平成29年5月29日に航空自衛隊美保基地から小牧基地までファイナルフライト。

あいち航空ミュージアムHP






さて、ここからは機体以外の施設、展示品を紹介しよう。
巨大な金属の塊は、PW4000というアメリカ製の航空機用エンジンだ。

PW4000は、アメリカのプラット・アンド・ホイットニー社の航空機用エンジンで、推力25~45トン級の大型エンジン。
昭和62年(1987年)に市場に投入、ボーイング社の747、767、777、MD-11、KC-46A、エアバス社のA300、A310、A330に搭載された。
国内では三菱重工がリスク・シェアリング・パートナーとして、コンプレッサーやタービン、燃焼器部位の製造を担当している。

三菱重工HP改




「空へのあこがれ」を呼び覚まし、「飛ぶとは?」を学び、体感できる仕組みも充実している。

ここは”飛行”の教室。
飛行機の飛ぶしくみやエンジンの内部構造などをプロジェクションマッピングにより分かりやすく紹介されている。
最後は、このコンテンツの中に住むキャラクター「メカニッくん」が宝物を見せてくれるというのだが・・・

いよいよ宝物が登場。
プロジェクションマッピングのスクリーン役だったジェットエンジンの模型が真ん中から上下ふたつに割れ始め・・・

なんと、ロールスロイス製のジェットエンジンが現れた!
ロールス・ロイスというと高級自動車のイメージが強いが、もとは航空機用エンジンや船舶関連機械の製造メーカーだった。



ここで屋上の展望デッキに出てみた。




ふたたび地上階に戻り、最後にフライトシミュレーションに挑戦。
YS-11を操縦し、名古屋から福岡までの空の旅だ。


星5つで満点という仕組み。
フライト前に操縦方法を学んだけど、上手く操縦できる予感がしない。
その結果・・・

いやはや、パイロットにならなくてよかった(笑)
でも、おもしろかった。何度も挑戦する人もいるでしょうな。


ということで、駆け足での紹介だったが、館内の様子が伝わっただろうか?
太古の時代から空を自由に飛ぶことを夢見てきた人類。
夢は空から宇宙に移りつつあるが、あらためて空の魅力を体感することができた。



場外に出ると、陽が傾いていた。
夕焼けの中、旅客機が着陸してきた。
飛行機は、人々の明日と夢を載せ、今日も大空を駆けている。

面倒くさいのがおもしろい

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