今回は連想ゲームで話が進む。

今月から始まったNHKの朝ドラ「舞いあがれ!」。
今日は、伝説の女性パイロット”ミス・リンディ”アメリア・イアハートの話しが出てきた。
女性として初めて大西洋単独横断飛行に成功したが、後年、南太平洋において行方不明となった。

飛行機で遭難といえば、第二次大戦中、フランスマルセイユ南方沖で消息を絶った『星の王子さま』の作者、サン=テグジュペリを連想させた。
サン=テグジュペリは名言の数々を残したが、私が最も好きな言葉はこれだ。

あれこれ付け加えているうちは完成はないが、極限まで削ぎ落とせば完成が見えてくる・・・なんと素晴らしい言葉だろう。

若い頃から私の持ち物はシンプルなモノが多い。
最近手放してしまったが、X-Pro3(カメラ)は「何も付いてない」権化だったし、モールトンは一見複雑に見えるけど実はシンプルな構造で、後付けアクセサリーも必要最低限。

そして、サン=テグジュペリの言葉から、この言葉に結び付いた。

ドイツの建築家ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉で、私がLeica Q2を手に入れた際にブログに書いた言葉でもある。

シンプルなデザインの追求が、美しく豊かな建築を生み出すという建築家としての哲学であると同時に、建築以外のあらゆる分野のデザインに通じるものである。
iPhoneなどAppleの製品は、スティーブ・ジョブズがまさにこの哲学を具現化した結果だろう。
ファン・デル・ローエは「God is in the details.」”神は細部に宿る”という言葉も残しているが、LeicaにもiPhoneにもどこかにデザインの神様が宿っているかもしれない。

では最後に、ファン・デル・ローエが当時のスペイン国王夫妻のためにデザインした椅子「バルセロナチェア」を紹介しよう。


「王座」と言えば、金張りに宝石ギラギラの椅子を想像するが、彼の哲学が詰まった無駄のないデザインが、完璧な優雅さ優美さを醸し出している。

ということで、私流の朝ドラ受け、これにて。